活動報告

 

食・自然・人、全てが揃った里山へ
静岡市葵区有東木は人口およそ２００人、72世帯が暮らすちいさな集落です。実際に訪れてみると、連なる山々は見上げるほど高く、有東木に暮らす方々はとても大らかで、自然と人情が凝縮されている魅力的な場所だと感じました。

有東木を案内していただきました。
写真右から望月俊明さん、白鳥はる江さん、宮原友光さん

徳川家の御紋　有東木わさびの魅力は辛みにあり
わさび栽培発祥の地としても有名な有東木。その歴史は400年以上といわれ、徳川家康に献上された記録も残っています。ミネラル豊富な湧水で育つ有東木のわさびは、独特の刺激がある辛みと香り高い風味が特徴。県内外からのファンも多いそうです。
わさびを栽培して30年という望月俊明さんは、栽培したわさびを全国に出荷するほか、地元の農林産物加工販売所にも卸しています。「採れたての地物の味を、有東木に来てくれた人たちに楽しんでもらいたい」という望月さん。有東木の農家の方々は、お互いに協力しながら地場産品を使っての料理や作物でおもてなしをしてくれます。お客さんからも、安心で美味しい地物が食べられると好評です。実際に食べたわさび漬はクセになる辛さで、白いご飯にとてもよく合いました。

 
ミネラル豊富な湧水が有東木わさびの美味しさの秘密です。

地物を使った絶品料理が楽しめる！「うつろぎ」
景観も料理も格別な農林産物加工販売所「うつろぎ」は、有東木の元気ステーションと呼ばれています。地元野菜やわさび販売のほか、定食やお菓子を食べられるお食事処として人気です。有東木自治会の方々が運営するお店は来年20周年をむかえるそうです。

有東木のわさびはすぐ品切れになってしまうほどの人気商品！

定食に使われている野菜も薬味もお漬物もすべて有東木産！

大自然と暮らす　一日だけじゃ味わい足りない魅力
うつろぎの副委員長を務める白鳥はる江さんは、「小さい集落だけど、有東木は大自然と山の恵みに溢れた魅力的な場所。大切にしていきたいし、多くの人に知ってもらいたい」と言います。
若者の集落離れが課題でもありますが、有東木ではわさび漬け・そば打ち体験やお祭りなど、外から訪れる人や子どもたちに向けた行事も多数開催。さらに、新緑や紅葉など、季節のうつろいを目と肌で楽しむことができます。歴史と伝統が続く有東木の魅力は、まだまだ深堀りできそうだなと感じた体験でした。

 
うつろぎの料理はすべて地場産の食材を使用。
農家の方たちが協力しあって、収穫物をお店に提供しています。
また、毎日静岡市街の朝市にも採れたての農産物を出しています。

 

体験日  平成27年11月
場所  　有東木（静岡市葵区有東木280-1〔うつろぎ〕）
(編集協力／静岡時代)