【榛原郡川根本町】徳山の盆踊が行われました(美しく品格のある邑)
こんにちは!しずおか農山村サポーターむらサポです。
美しく品格のある邑に登録されている「徳山」(榛原郡川根本町)で行われた、〝徳山の盆踊〟を紹介します。
↑「徳山」はとてものどかなところです
〝徳山の盆踊〟は国指定重要無形民俗文化財で、毎年8月15日の夜に浅間神社(せんげんじんじゃ)の例祭にあわせて奉納。中学生の男子が踊る〝鹿ん舞〟や、小中学生の少女たちが踊る〝ヒーヤイ〟、成人による〝狂言〟が行われます。
鹿ん舞は、農作物を荒らす獣を追い払い、五穀豊穣を願って始められたもの。つくり物の鹿の頭を付け、お囃子の軽快なリズムに合わせて紅白の綾棒を回しながら、大股で鹿が飛ぶように舞う。徳山やお隣の藤川地区の子どもたちは、小学生のころから舞や笛、太古の練習をしています。
↑躍動感のある鹿ん舞。徳山古典芸能保存会と地元の小中学生、お祭り当番の人たちや帰省した大学生が参列しています
当日は、夜だけでなく、午前中から徳山区内を鹿ん舞が練り歩き、数箇所で鹿ん舞を披露しながら夜のお祭りのお知らせをしていきます。笛鼓笛の音が聞こえてくると、近所の人たちが家から出てきておひねりを渡したり、列について歩いたりとさまざまな楽しみ方をしていました。
↑鹿ん舞の列について歩いていきます
「徳山」は、大井川鐵道本線の駿河徳山駅周辺をさし、昔は鹿ん舞を見るために、駅前の商店街いっぱいに見物人が待っていたと言います。しかし、今では人口減少もあり、ずいぶんと見物客も減ってしまいました。それでも、介護施設を回ると、楽しみに待っていた年配のみなさんが懐かしそうに音を聞き、舞を見ています。
↑「駿河徳山」駅前での演舞
↑大井川鐵道本線はレトロで趣きのある電車です
↑介護施設ではお年寄りのみなさんが嬉しそうに見ていました
現在徳山古典芸能保存会のメンバーが14名。徳山地区の伝統を絶やすことなく受け継いでいます。
10月7日には、同じく徳山地区で静岡県指定無形文化財〝徳山神楽〟も開催されます。これは毎年10月初旬の日曜日に、同じく徳山地区にある徳山神社の例祭に合わせて行われるもの。四座の舞、火の舞、三宝荒神の舞、大弓の舞、五躰龍の舞など、15種類の舞が奉納されます。興味のある方はこちらもどうぞ。